#「姨捨山 (おばすてやま) は何処にある?!」いろはdeおしゃべり

 去年秋、15ヶ月ぶりの帰省をしたら、母の脚力がガタッと落ちていた。

歩く速度は遅いけど、往復7㎞の道を往復できていたのに。


わたしが物心ついたころには、うつ病なのか、心身症なのか、こころの病だった母。

その母に認知症がくわわったかも?!


トンチンカンなのはむかしからのこと。

でも、あきらかにむかしとはちがうトンチンカンさが、、、


そんな年老いた母親が独り暮らしをするということが、そろそろ限界に近づいてきているのかも、、、


でも、光も風も入らないあのゴミ屋敷に、母親のトンチンカンな話を聞きながら、いっしょに住むのはムリ。

わたしが病みそう、、、

好きか嫌いかという二択しかないとすれば、わたしは母親が嫌い、、、



映画「楢山節考」





姨捨山って、いったいどこにあるんだろう???

母を捨てたい、、、


映画「楢山節考」のように、母親を背負って雪山に行って置き去りにしたい、、、

映画「楢山節考」のように、「70歳を超えた老人は楢山参りにでねばならない」という掟があればいいのに、、、

と、トンチンカンな母親とゴミ屋敷にいっしょに暮らすということを想像すると、そんな気持ちになる。


そんな気持ちもあるけれど、トンチンカンな母は母なりに、わたしを産んで育ててくれた。

その感謝の気持ちはある。


だから、いま、

  • 2年以内に実家のゴミ屋敷を片付けて浜松に戻る

  • 実家から徒歩10分ぐらいのアパートに空きがでたら、すぐに戻る

ということを検討中。


浜松に戻るということは、いまのこのいろいろな幸せと離れなければならない、、、

富士山を見ながら大きな空の下と土の上を歩ける散歩道、4歳から85歳のご近所さんとの交流、東京に住むならずっと住んでいたいこのアパート、いろいろなことと離れなければならないのは寂しい、、、

でも、考えた末、トンチンカンな惠子を気にかけてくれるご近所さん、惠子といっしょに食事をしてくれる親友たちがいる浜松の方が、これからの母親にとっても、わたしにとってもいいんじゃないかなと思ったんだ。


そう、だから、今年なのか来年なのか、東京を離れる、、、




~ ▲ Memo ▼ ~

● 映画「楢山節考」●

小説家でギタリストだった深沢七郎氏の「楢山節考」を原作として、映画化が2度されている。

1983年のカンヌ国際映画祭で、パルム・ドームを受賞した映画。


あらすじは、厳しい極寒の地で、貧困にあえぐ村では、必ず守らなければければならない掟が3つあった。

  1. 結婚して子孫を残すのが許されるのは長男のみ

  2. ほかの家から食料を盗んだら重罪

  3. 70歳を超えた老人は楢山参りにでねばならない

楢山参りとは、村に出て楢山に行って暮らす、つまり口減らしのために老人を山に捨てに行くこと、、、


貧困に苦しむ閉鎖された寒村で、親を山に捨てるという手段が肯定されていた時代の真実の話。


大自然の中での過酷な状況の中で生きる人の "  生 " と " 性 " に、生きるということを考えさせられた映画。



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